フランスで1900年前後に花開いたアール・ヌーヴォーの芸術は、日本でも愛好されたいへんよく知られています。その中心となったエミール・ガレやルネ・ラリック、アルフォンス・ミュシャなどは日本の美術をさかんに研究し、自然表現を中心にその特徴を自らの芸術に生かしました。彼らがどんなものからヒントを得たのか、それをどのように自らの芸術に取り込んでいったのか、具体的な例を見ながら考えてゆきます。
参考図書 『ジャポニスム―幻想の日本』(馬渕明子、ブリュッケ 1997年)、『ジャポニスム入門』(馬渕明子編・共著 思文閣出版 2000年)
馬渕 明子(まぶち あきこ)・神奈川県茅ヶ崎市に生まれる。東京大学教養学科卒業。東京大学大学院、パリ第四大学大学院博士課程で美術史を学ぶ。東京大学助手、国立西洋美術館主任研究官等をへて現職。専門は19世紀フランス美術、ジャポニスム、ジェンダー研究。主著『モネ(ヴィヴァン・新装25人の画家7)』(講談社 1995年);『美のヤヌス―テオフィール・トレと19世紀美術批評』(スカイドア 1992年、サントリー学芸賞);『ジャポニスム―幻想の日本』(ブリュッケ 1997年、ジャポニスム学会賞);『ジャポニスム入門』(編・共著 思文閣出版 2000年)など
Conférence en japonais, sans traduction