講師 吉川一義 YOSHIKAWA Kazuyoshi (京都大学大学院文学研究科教授)
参加費1,000円(学生500円、日仏会館会員無料) 定員120名 要事前参加登録
プルースト『失われた時を求めて』の新訳第1巻(『スワン家のほうへ I 』(岩波文庫、2010年11月)が上梓された機会に、この大作の新訳を出す意義について、文体を中心にお話します。そのうえで翻訳第1巻「コンブレー」を素材に、家族のメンバー、女中のフランソワーズ、レオニ叔母、ジルベルト、ゲルマント公爵夫人、ブロックやルグランダンなど、さまざまな人物の登場の仕方、話しぶり、振る舞いがどのように描きわけられているかを検討し、プルーストの人間認識について考察します。
吉川 一義(よしかわ かずよし)
1948年、大阪市に生まれる。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得満期退学。パリ・ソルボンヌ大学博士号取得。東京都立大学教授を経て、京都大学大学院文学研究科教授。日本プルースト研究会代表。日本フランス語フランス文学会会長。専攻、近現代フランス文学。フランス教育功労章(パルム・アカデミック)のオフィシエ級受章。フランス学士院(アカデミー・フランセーズ)より、2010年度フランス語フランス文学顕揚賞受賞。