講師:杉原賢彦(映画評論) SUGIHARA Katsuhiko
参加費: 主催団体の会員無料(非会員: 講演・懇親会費用として、一般1000 円、学生500 円) 定員:120名 要事前参加登録
主 催:公益財団法人 日仏会館 / TMF 日仏メディア交流協会 協 賛:アイ・ヴィー・シー / エモア
18:00 開 会
18:05~19:45 DVD 上映「ぐうたらバンザイ!」(Alexandre le bienheureux)1967 / France / 98min. / couleurs
監督:イヴ・ロベール/脚本:イヴ・ロベール、ピエール・レヴィ= コルティ
撮影:ルネ・マトラン/音楽:ヴラディミール・コスマ
出演:フィリップ・ノワレ、マルレーヌ・ジョベール、フランソワーズ・ブリヨン
19:50~20:20 講 演(杉原賢彦)+ Q & A(会場より)
20:30~21:00 懇親会
作品紹介
フランスの片田舎で働き者の妻とともにつましく暮らしていた農夫のアレクサンドル。ところが彼は大のなまけ者だった。ちょっとでも休もうものなら、女房から一喝をくらい、またしぶしぶ働き出すという毎日。そんなある日、小うるさい女房があっけなく事故死してしまう。これぞ天恵か?! 生来のなまけ者ぶりが目を覚まし、もはやベッドから出ることすらなく、自由気ままなぐうたら生活を送るようになったのだが、食料品店の看板娘アガタがあろうことかアレクサンドルに惚れてしまったから大騒ぎに……。
根っからの自由人を描くのはフランス映画の伝統でもある。ルネ・クレールの『自由を我等に』やジャン・ルノワールの『素晴らしき放浪者』はもとより、ジャック・タチの『ぼくの伯父さん』を経て、最近ではミシェル・ゴンドリにもその系譜は見つけ出せそうだ。『わんぱく戦争』や『プロヴァンス物語』などで知られるイヴ・ロベールの『ぐうたらバンザイ!』は、なかでも異彩を放つ傑作として知られる。
よき時代のフランスが薫るのはもちろん、アレクサンドルが見せる徹底した省力主義とそのための奇抜とも思える創意工夫の数々は、計画停電に揺れる日本でも参考になる……かもしれない。