山崎剛太郎(映画評論家、字幕)

会場

日仏会館ホール

主 催:公益財団法人 日仏会館/ TMF 日仏メディア交流協会
協 賛:アイ・ヴィー・シー/エモア

 

 

 

18:00 開 会

 

18:05~19:55 DVD 上映 『モンパルナスの灯』(Montparnasse 19)

 

1958 / France / 108min. / noir et blanc / 日本語字幕付

 

       監督・脚本:ジャック・ベッケル/撮影:クリスチャン・マトラ/音楽:ポール・ミスラキ

 

       美術:ジャン・ドヴォンヌ/衣装:ジョルジュ・アネンコフ

 

       出演:ジェラール・フィリップ、アヌーク・エメ、リノ・ヴァンチュラ、リリ・パルマー

 

20:00~20:30 講 演(山崎剛太郎)+ Q & A(会場より)

 

20:30~21:00 懇親会

 

 

ベル・エポックが終わろうとする時代のパリ、モンパルナス。肺結核を病む画家のアメデオ・モジリアニは、不遇をかこつ毎日を過ごすなか、絵を学ぶひとりの少女と出逢った。彼女の名はジャンヌ。たちまち燃えるような恋に落ちたふたりだったが、ジャンヌの父親がふたりを引き裂いた。モジリアニのよき理解者だった画商のズボロフスキーは、懊悩する彼を南仏へと気分転換に送り出す。やがて父のもとを去ったジャンヌも合流し、つかの間の平穏が訪れた。だが、ふたりの幸福な時間が長く続くことはなかった……。

 

 

夭折した画家モジリアニの最期の日々を描いたジャック・ベッケル監督作。この映画の1年後、まさにモジリアニのように若くして亡くなったジェラール・フィリップの面影が重なる作品でもある。

 

モジリアニと激しい恋に落ちるジャンヌ・エビュテルヌを演じるアヌーク・エメ(ふたりはこの前年『奥様ご用心』で共演)の清楚な美しさに加えて、モジリアニの才能を冷徹に見抜き、その作品を買い占める画商モレルを演じるリノ・ヴァンチュラのすさまじいまでの存在感もまた印象深い。

 

字幕翻訳家として活躍され、『モンパルナスの灯 モジリアニ物語』(講談社文庫)の翻訳もある山崎剛太郎氏による講演とともに、名作を再び──。

 

 

 

 

 

山崎剛太郎

 

1917年、福岡県に生まれる。早稲田大学在学中より、加藤周一、中村真一郎、福永武彦らとともにマチネ・ポエティクの同人として活躍。外務省勤務を経て映画会社、東和(現・東宝東和)に入社し、『大いなる幻影』『ゲームの規則』をはじめとして700本以上の映画の字幕を手がける。著書に『薔薇物語』(雪花社)、『夏の遺言』(水声社)、『一秒四文字の決断 セリフから覗くフランス映画』(春秋社)、訳書に『モンパルナスの灯 モジリアニ物語』(講談社文庫)、『映画よ夢の貴公子よ 回想のジェラール・フィリップ』(早川書房)など。