鈴木康司(中央大学名誉教授)

会場

日仏会館ホール

共催:TMF日仏メディア交流協会

 

協賛:アイ・ヴィー・シー/エモア

18:05-19:50 DVD 上映「スカパンの悪だくみ」(Les Fourberies de Scapin)

2005 /フランス/105分/カラー/日本語字幕付、 演出:ジャン=ルイ・ブノワ、 出演:フィリップ・トレトン(スカパン)、クリスチャン・ブラン(アルガント)、 ドニ・ポダリデス(オクターブ)他

 

プログラム

 

20 :00-20 :30 講演 鈴木康司(中央大学名誉教授)

 

 

 

20 :30-21 :00 懇親会

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(フランス、イタリア笑劇役者の図、1670年)

 

 

 

 

 

 

 

モリエール(1622-1673)後期の傑作笑劇(1671)です。彼は『タルチュフ』、『ドン・ジュアン』、『人間嫌い』などの古典喜劇の完成者として高名ですが、その一方、生粋の演劇人として様々なジャンルの作品を発表しています。『スカパンの悪だくみ』は彼の笑劇作品の中でも傑出した面白さで、今日でもコメディ=フランセーズの重要なレパートリーに入っています。彼はイタリア、スペインの喜劇の影響を強く受けていますが、なかでもコメディア・デッラルテの遺産を受け継いで、南国イタリアはナポリを舞台に3幕物に仕立てたこの芝居でスカパンの名を不朽のものとしました。

 

 IVC提供によるDVDを通じて、この作品の魅力に触れるとともに、スカパンという人物の由来や、一見、荒唐無稽に見える舞台が、実は現実に裏付けられていることもご紹介したいと思います。また、時間があれば、私がこれまでに観た、他のスカパンについても映像を紹介したいと考えています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鈴木 康司

 

1933年東京生まれ。東京大学仏文学科卒。文学博士。中央大学名誉教授、元学長、前公益財団法人日仏会館副理事長、元パリ日本館館長。専門は17・18世紀フランス演劇史。著書:『下僕像の変遷に基づく17世紀フランス喜劇史』『闘うフィガロ―ボーマルシェ一代記』『わが名はモリエール』、訳書『セビーリャの理髪師』、『新訳「フィガロの結婚」』他