杉原 賢彦 (映画評論)

会場

日仏会館ホール

共催:TMF日仏メディア交流協会

 

協賛:アイ・ヴィー・シー/エモア/ザジ・フィルムズ

 

 

18:00     開 会 (開場 17:30)

 

18:05~19:35 DVD上映 『恋人たち』(Les Amants)

1958 / France / 89min. / noir et blanc / 日本語字幕付

 

監督・脚本:ルイ・マル/原作:ドミニク・ヴィヴァン=ドノン

 

台詞:ルイーズ・ド・ヴィルモラン/撮影:アンリ・ドカエ/美術:ベルナール・エヴァン

 

出演:ジャンヌ・モロー、ジャン=マルク・ボリ、アラン・キュニー、ジュディト・マーグル

 

19:45~20:15 講 演(杉原賢彦)+ Q & A(会場より)

 

20:20~21:00 懇親会

 

 

 

 

 

作品紹介

 

フランス中部の地方都市ディジョン。新聞社社主の夫と結婚し、自由気ままな毎日を送っていたジャンヌは、しかし満たされない思いを抱えていた。パリに住む女友だちのマギーを介して社交界にも出入りするようになり、ポロ競技に夢中の優男ラウルを愛人にして、退屈をまぎらせる日々。そんなある日、車が故障してしまい立ち往生していたところ、若い考古学者のベルナールが通りかかり、ジャンヌに救いの手を差し伸べた……。

 

ブラームスの弦楽六重奏曲第一番の甘やかな調べのなか、夜の静寂へと漕ぎ出される小舟。まるでオフィーリアのように舟に身を横たえたジャンヌ・モローの姿は、この世のものとは思えぬ妖艶さを湛えてスクリーンを魅了した──。

 

そして、この映画に先立つルイ・マルの出世作『死刑台のエレベーター』のなかでも、夜の街をさまようジャンヌ・モローの姿は、衝撃的なラスト・シーンにも増して目に焼きつく。

 

それまで、数々の映画に出演しながらもパッとするところがなかったジャンヌ・モローの美しさが一気に開花し、その後の活躍へと導いたこれらの作品。彼女の美が花開いた瞬間とその秘密を探ってみたい。