会場

エントランス

写真展題名ージュラ山脈を超えては、場所の移動と同時に時間の移動、すなわちブザンソンからオルナン経由でジュラ山脈を越えて、ローザンヌへの空間移動と 1973年ブザンソン初訪問から2009年ローザンヌ旅行経由、2012年の私の写真展開催の為のブザンソン再訪の時間移動を表しています。

世界遺産ユネスコ登録と国際指揮者コンクールで知られるフランス東部ジュラ山脈北麓ブザンソン市で1973-ブザンソン人生の瞬間ー写真展を 2012年春開催。初めて訪れた約40年前と再訪した現在のブザンソン。当時の1970年代緊張が続く東西冷戦は終り、EUとユーロ圏発展でフランスの発展と 市の繁栄・変貌は印象に残りました。しかし自然、人々の生活は相変わらず、そこには昔感じたゆったりとした時間が流れていました。2009年立ち寄ったジュラ山 脈南麓スイスローザンヌにも同じ印象を抱いたことをブザンソンで思い出しました。そしてその共通性はジュラ山脈の自然、文化、歴史が関係していることに気 が付きました。

フ ランスとスイスの国境を形作るジュラ山脈(最高地点1750メートル、平均標高700メートル高原地帯)は両国民や旅行者のスキー、登山、魚釣りリゾート 地。カバンのルイビトン、時計ピェジエ、レミゼラブル作家ヴィクトル・ユーゴー、建築家ル・コルビジェ、画家クールべ、映画のルミエール兄弟他多くの起業 家、芸術家が生れました。彼らの故郷と作品舞台となったジュラ山脈周辺のフランス側ブザンソン、オルナン、スイス側麓のレマン湖畔にある世界遺産登録、国 際バレーコンクールのローザンヌ、これら三つの街に共通する自然と人々のゆったりとした時間が流れる人々の日常生活の瞬間をカメラで捉えようとしました。

はたしてこの試みが上手く行ったかどうかはわかりませんが、世界の激動、戦争、紛争で心を痛めるニュースが流れ、慌ただしい時間が過ぎる現代の東京の日常生活の中でジュラ山脈の自然、歴史、芸術とそこに流れる時間を 感じて頂ける写真が一枚でも見つかれば幸いです。