主催】 公益財団法人日仏会館、日仏会館フランス事務所
【助成】 公益財団法人石橋財団、アンスティテュ・フランセ日本、中央大学
【後援】 在日フランス大使館、公益財団法人渋沢栄一記念財団
【趣旨】
1920年代は、第一次大戦の戦勝国として世界五大国の仲間入りをはたした日本が西洋列強との関係を再編し交流が多角化した時期にあたる。1921年にフランスが大物大使ポール・クローデルを東京に送り、財界の大御所・渋沢栄一の協力を得て、1924年、フランスの日本研究者養成と日本におけるフランスの学術文化移転の拠点として日仏会館を設立したことは、1929年パリ国際大学都市に留学生用の日本館が開設されたことと合わせ、日仏交流の新段階を切りひらく象徴的意味をもつ。
本シンポジウムでは、第一次大戦後の国際秩序がヨーロッパはヴェルサイユ体制、太平洋・極東はアメリカ主導のワシントン体制として再編されるなかで、いかにしてフランスの対日戦略と日本の対仏戦略が出会い日仏会館が設立されたかを検証し(国際関係・外交の軸)、あわせて1920年代に文学や美術・音楽・建築など芸術諸分野での日仏交流がいかに深まったかを振り返る(文化・芸術の軸)。
2013年10月5日(土)
13h00-13h20
【開会】
クリストフ・マルケ(日仏会館フランス事務所所長)
松浦晃一郎(公益財団法人 日仏会館理事長)
クリスチャン・マセ(駐日フランス大使)
13h20-13h45
【イントロダクション】
三浦信孝(中央大学、公益財団法人 日仏会館)「なぜ≪両大戦間、日仏関係の新段階なのか≫」
13h45-15h45
【第一セッション】
第一次大戦前後のフランスの対日政策
司会 三浦信孝
マチウ・セゲラ(東京国際フランス学園、日仏会館・フランス国立日本研究センター)「クレマンソーと日本: 日仏協約(1907年)からパリ講和会議(1919年)まで」
クリスチャン・ポラック(明治大学、EHESS)「フランス航空顧問団来日(1919年~1921年)と1919年から1925年までの日仏外交」
川島 真(東京大学)「第一次大戦後の中仏関係と日本: ワシントン体制下の東アジア」
討論(30分)
15h45-16h15
休憩
16h15-17h35
【第二セッション】
第一次大戦後の日仏接近における法学者の役割
司会 北村一郎(東京大学、公益財団法人 日仏会館)
ベアトリス・ジャリュゾ(リヨン政治学院、IAO 東アジア研究所)「富井政章と杉山直次郎: 日仏会館創設における法学者の役割」
アルノ・ナンタ(CNRS、日仏会館・フランス国立日本研究センター)「ジャン・レイ:1920年代から1940年代の日本の対外政策に対する一フランス人の視点」
討論(20分)
2013年10月6日(日)
10h00-12h00
【第三セッション】
大使ポール・クローデルとフランス語フランス文化の普及
司会 クリストフ・マルケ
小林 茂(早稲田大学)「1920年代、バリ/東京: ≪佛蘭西同好会≫からパリ日本館まで」
中條 忍(青山学院大学)「日仏会館の設立(1924年)」
ミシェル・ワッセルマン(立命館大学)「関西日仏学館の設立(1927年)」
討論(30分)
12h00-13h30
昼食
13h30-15h30
【第四セッション】
フランス人の日本への関心、日本人のフランスへの関心
司会 三浦信孝
クリストフ・マルケ(Inalco、日仏会館フランス事務所)「雑誌『日本と極東』と1920年代初めのフランスにおける日本認識」
林 洋子(京都造形芸術大学)「画家・藤田嗣治: 日仏の美術家・作家をつなぐ要」
山名善之(東京理科大学)「1920年前後の日本におけるル・コルビュジェの受容」
討論(30分)
15h30-16h00
休憩
16h00-17h20
【第五セッション】
日仏間の学術移転と学術交流
司会 クリストフ・マルケ
ロラン・ネスプルス(Inalco、日仏会館・フランス国立日本研究センター)「1920年代の日本人考古学者たちとフランス: 中谷治宇二郎(1902-36)をめぐって」
藤原貞朗(茨城大学)「オリエンタリストたちの日仏交流: 日仏会館とフランス極東学院をめぐって」
討論(20分)
17h20-17h30
【結論】 クリストフ・マルケ