主催: 公益財団法人日仏会館
共催: フランス政府給留学生(ABC)の会、日本フランス語フランス文学会
後援: 丸善出版株式会社
多様・多彩でありながら洗練された統一を感じさせるフランスの文化は、文学・芸術かりでなく、モードやガストロノミー、さらには休日・ヴァカンスの過ごし方のようなライフスタイルに浸透しています。そのような文化の特質を、パリとその近郊のモニュマンを手がかりにして考えてみたいと思います。フランス語のモニュマンは、英語のモニュメントと同じ言葉ですが、英語よりは適用範囲が広く、記念碑や記念建造物ばかりでなく、教会、宮殿、劇場など、考古学や歴史あるいは芸術の観点から見て興味深い建造物も意味します。ノートルダム大聖堂、エッフェル塔、オペラ座、ヴェルサイユ宮殿など、フランスを代表するモニュマンを、その地理的環境と歴史的背景を踏まえて、画像の助けも借りて紹介しつつ、それが具現しているフランス文化のあり方を明らかにすることを目指します。講師陣は、昨年公刊された『フランス文化事典』(丸善出版)の編著者およびそれに協力した新進気鋭の研究者です。フランスに長期間生活し、異文化を鋭敏な感覚をもっ吸収してきたすぐれた専門家の方々のお話を通じて、フランス文化の光と影、香りと味わいを感じ取っていただければと願っております。
プログラム
10:00-10:15
開会挨拶 北村一郎 (日仏会館常務理事、東京大学名誉教授)
趣旨説明 塩川徹也 (東京大学名誉教授)
10:15-11:10 「ノートルダム・ド・パリ - 聖母崇拝と中世幻想」 (田村 毅)
11:10-12:05 「ヴェルサイユ宮殿 - 太陽王からマリー・アントワネットへ」 (滝沢 明子)
12:05-13:30 昼休み
13:30-14:25 「オペラ座 - 絢爛の祝祭空間」(福田 美雪)
14:25-15:20 「エッフェル塔 - <近代>の誇張から象徴へ」 (倉片 健作)
15:20-15:40 コーヒーブレイク
15:40-16:35 「モスク - 異文化へのまなざし」 (鈴木 雅生)
16:35-17:20 「ルーヴルとケ・ブランリー - 文化を展示する」 (福島 勲)
17:20-17:40 質疑応答 (終了後に懇親会を催します)