クレア・パタン(東京大学)

会場

日仏会館ホール

主催 日仏会館フランス事務所、(公財)日仏会館 後援 (公財)渋沢栄一記念財団

読売新聞社、日仏美術学会

 

 

この講演会では、日本の美術市場について研究をした博士論文の中から、画廊についての調査結果を発表する。画廊は市場の中で一番付加価値を生み出すアクターである:新しい芸術家を発掘し、育て上げる。収集家や美術館などに最新の情報を提供しつつ、長期的な視点で需要を作り出す。美術の価値形成において中心的な役割を果たす。今回は調査としてフィールドワーク(インタビュー64件とアンケート106件)を実施した。東京の画廊をmicroenterpriseとして、「固定費用」、「スタッフ」、「歴史の長さ」、「所在地」などを経済・社会学的に分析した後、因子分析を行う。その結果、成長戦略や資金力、アーティストとの関係、リスクなどに違いが見えて、画廊を5つの層に分類することができる。

 

 



クレア・パタン
クレア・パタンはリヨン政治学院で日本語を学び、国立東洋言語文化学院で日本語学学士を取得。社会学と文化経済学に強い関心を持ち、日本においていくつかのフィルドワークを実施。日本の美術市場に関する博士論文は東京大学と社会科学高等研究院在籍中に執筆、2012年9月に終了。この論文で2013年に渋沢クローデル賞を受賞。