大森晋輔(本賞受賞 東京藝術大学)、安藤裕介(ルイ・ヴィトン ジャパン特別賞受賞日本学術振興会特別研究員PD)

会場

日仏会館ホール

定員

120

主催

(公財)日仏会館、フランス事務所

後援

 (公財) 渋沢栄一記念財団、 読売新聞社

プログラム

17:30-18 :00 大森晋輔「ピエール・クロソウスキーの思考をめぐって」

18 :00-18 :20 コメントに引き続き質疑 コメンテーター 澤田 直(立教大学 日仏会館学術委員)

18 :20-18 :30 コーヒーブレイク

18 :30-19 :00 安藤裕介「フランソワ・ケネーの「政治経済学」と中国情報の受容」

19 :00-19 :20 コメントに引き続き質疑 コメンテーター 坪井善明(早稲田大学 日仏会館学術委員)

19 :20-20 :00 懇親会

 

大森晋輔「ピエール・クロソウスキーの思考をめぐって」

クロソウスキーの作品においては、神(々)と人間、正常と倒錯、過去と現在、言語と身体、文学と絵画など、様々なレベルでの要素が互いに緊張関係をはらみつつ共存している。拙著では、クロソウスキーの思考を伝達への絶えざる関心に基づいたものとして捉えているが、それは同時に、互いに伝達が困難なものを、その困難さを維持したまま共存させようとする思考でもある。ここでは、そうした彼の思考を、現代の私たちがどう受け止めていくべきなのかを考えてみたい。

 

 

 

安藤裕介「フランソワ・ケネーの「政治経済学」と中国情報の受容」

拙著『商業・専制・世論』の第2章では、アダム・スミスと通底する経済的自由主義を唱えながらも中国の中央集権的統治を理想化したフランソワ・ケネーの「政治経済学」について論じました。今回の講演では、そのスピンオフ的な研究として、ケネーが中国情報(とくに朱子学、科挙制度、『易経』)をどのように受容し、そうした情報を自らの「政治経済学」の構想にどのような形で取り入れたのかを考えてみたいと思います。