能は14世紀にその基が築かれ、600年以上上演の続く、日本を代表する古典芸能である。人気を失うと消滅する芸能が、これほど長く続くのは、いつの時代の人をも引きつける、魅力があるからに他ならない。今回は能の歴史から説き始め、実演と共にその表現方法を解説し、「屋島」の一部を上演する。表現法、身体の使い方など、「型」として類型化した能の世界には、日本の精神性が凝縮されている。日本的な美意識にふれていただく機会としたい。
★ 開始時間は18:30です。イベント案内には18:00と書かれております。お詫びして訂正いたします。
プロフィール
河村晴久
能楽師 観世流 シテ方
昭和31年生まれ。幼少より父河村晴夫の教えを受け3歳にて初舞台。林喜右衛門師に師事。京都河村能舞台を中心に活動。重要無形文化財「能楽」総合認定保持者。
演能活動とともに能の歴史を研究し、同志社大学大学院修了。神戸大学非常勤講師、京都市立芸術大学大学院非常勤講師、京都光華女子大学非常勤講師、近畿大学非常勤講師などを経て、同志社大学客員教授。
ハーバード大学を始め、海外での講演、演能も多く、平成17年には文化庁よりの委嘱を受け、文化交流使として1ヶ月半アメリカ・カナダに滞在。多くの大学、美術館で能の紹介をはじめとする文化交流を行う。
公益社団法人能楽協会社員。日本能楽会会員。公益社団法人能楽協会著作権関連委員会委員。公益社団法人能楽協会京都支部常議員、教育特別委員会委員。教材ビデオ制作委員会委員。株式会社能楽舎代表取締役。京都府文化の知恵袋委員会委員。京都府グローバル人材育成アクションプラン検討会議委員。京都市北区ふれあい事業実行委員会文化芸術アドバイザー。伝統音楽普及促進事業実行委員会委員長。
所属学会 芸能史研究会、文化史学会、楽劇学会、京都民俗学会、能楽学会、同志社大学創造経済研究センター古典の現代的創造研究会
『対訳で楽しむ謡本』(檜書店刊)