フランス語圏アフリカ・ソマリアは、海賊問題で多国籍海軍がその安全保障に日夜努力している場所。イスラム国ISの国際テロ行動が活発になっているいま、中東地域の安全保障問題はかつてなく国際社会の重大懸案となっている。テロとの戦いの最前線といえるソマリア沖・アデン湾海賊問題の現状と、ジブチを拠点基地として我が国の自衛隊の活動を報告する。また、ジブチに軍事力を展開する仏、米など各国の動向や、ジブチの現実を紹介する。さらに野心的にプレゼンスを増大させる中国と、それが日本に与える影響を議論する。
西岡 淳
1956年生まれ、59才。東京外国語大学仏語科卒。 1979年外務省入省。2012年1月ジブチ共和国に初代特命全権大使として赴任、2015年5月末に帰任。現在、公益財団法人アジア福祉教育財団難民事業本部長に派遣中。外務省国際情報局分析第1課長、内閣府PKO本部参事官、外務省研修所副所長など。フランスには3回計8年間余り在勤(ENA留学、OECD代 表部、在仏大使館広報・文化担当公使)。モントリオール総領事など歴任