Web申込みは締め切りました。お電話にてお願いいたします03-5424-1141。自然のふところに近く隠遁の住まいをもつ理想は長い歴史をもつ。その歴史は西洋ではアルカディアの神話に, 東洋では大同の神話にさかのぼり, 六朝時代の中国では風景の発明があった。しかし20世紀の末に拡散的都市化が進み, その環境に対する影響は持続不可能なものである。
オギュスタン・ベルク(Augustin BERQUE)
1942年モロッコ生まれ,フランスの地理学者,東洋学者,哲学者。1969年パリ大学地理学第三課程博士号,1977年文学博士(国家博士)号を取得。1979年より国立社会科学高等研究院EHESS教授(風土論)。欧州学士院会員。1984年から1988年まで日仏会館フランス学長をつとめた。2009年福岡アジア文化賞大賞,2011年国際交流基金賞,2015年旭日中綬章など受賞多数。著書に『風土の日本―自然と文化の通態』(筑摩書房),『風景という知―近代のパラダイムを超えて』(世界思想社)など多数。最近著は『理想の住まい 隠遁から殺風景へ』(京都大学学術出版会。