今年は、日本が初参加をした1867年パリ万博150周年に当たります。時代を映す作品の数々をご紹介しながら、フランス近代の流れを辿ります。1870年代に富岡製糸場でブリュナ夫人が愛用したスタインウエイ・アップライトピアノと同じモデルのピアノによる演奏もお愉しみください。
プログラム
第1部
1867年パリ万博 日本初参加
オッフェンバック: ピアノ連弾「天国と地獄」序曲(末高・市川)
「お話し」~ブリュナ夫人が富岡製糸場で弾いたピアノ~ 中森降利
ショパン:夜想曲第5番&幻想即興曲 (末高)
1878年パリ万博
フォーレ:「ネル」&デュパルク: 旅への誘い(駒井・市川)
1889年パリ万博 エッフェル塔誕生!
ドビュッシー:歌曲「夕暮れ」 (駒井・市川)
ドビュッシー:2つのアラベスク (末高)
第2部
1900年パリ万博
ショーソン:「アンニュイの温室」&フォーレ:「アルページュ」 (駒井・市川)
ラヴェル:ピアノ連弾「マ・メール・ロワ」より (末高・市川)
ドビュッシー:「版画」より 塔&雨の庭 (末高)
末高明美(ピアノ)
桐朋学園大学音楽学部卒業。パリ・エコール・ノルマル音楽院入学、ディプロマ (教授資格)取得。CD「水織音MI・O・LI・NE」(レコード芸術準推薦盤)、「フ ランス音楽と俳句」(レコード芸術準推薦盤)を日仏にて同時発売。近年はフラン ス音楽を中心にソロ・室内楽コンサートを数多く行っている。音楽関係の通訳、 「24のピアノ名曲を解釈」シリーズ等の講座なども行う。日仏文化協会フランスピ アノコンクール審査員を努める。洗足学園音楽大学講師。全日本ピアノ指導者協会 (ピティナ)正会員。著書に「日本語・英語・フランス語 たのしくうたおう わ たしのピアノ練習帳(ハンナ社)」
市川 景之 (ピアノ)
1993年東京藝術大学作曲科卒業。同年秋渡仏。パリ国立高等音楽院に学び、高等和 声法、対位法、フーガ、管弦楽法の各科を一等賞にて修了、指揮科中退。またフラ ンス歌曲の演奏に関して、S・キャパラン、J・ボノー両女史にピアノ、C・モラーヌ 氏及びE・セリグ女史に歌曲解釈の薫陶を受ける。エコール・ノルマル音楽院室内楽 科(歌曲ピアノ)修了。国立音楽大学客員准教授、東京藝術大学、洗足学園音楽大 学(作曲・ソルフェージュ)の非常勤講師。日本作曲家協議会、フランス歌曲研究 会、二期会フランス歌曲研究会、日本フォーレ協会、日仏学史学会各会員。作品に は、「受胎告知のオラトリオ」、仏訳の一茶俳句による「虫の心」、「大手拓次の3 つの詩」、日本の歌の編曲集「音の絵葉書」(マザーアース刊)などの作品がある。 またフランス歌曲の会コンセール・ラミエを主宰、フランス音楽を俯瞰する多彩な 企画・演奏をしている。
駒井ゆり子(ソプラノ)
東京音楽大学、同大学院修了。二期会オペラ研修所を優秀賞、奨励賞を得て修了。 パリ・エコール・ノルマル音楽院にてコンサーティストディプロムを声楽と室内楽 で審査員満場一致及び審査員の称賛付きを得て取得、首席で修了。 国内外のコン クールで上位入賞を果たし、トゥールーズ国際フランス歌曲コンクールでは最優秀 ピアノ声楽デュオ賞を受賞。文化庁海外派遣研修員(パリ)。桐朋学園大学音楽学 部非常勤講師。二期会員。
中森隆利 (お話)
静岡県磐田市生まれ、10歳から父親が経営するピアノ工場に住む。高崎経済大学で は経済・経営学を学び、卒業後、父親の会社に入社しピアノの製造と経営を担当。 1972年の静岡県によるヨーロッパ5カ国視察研修に参加しカルチャーショックを受け、 2年後に楽器と音楽の普及目的の会社を設立し現在に至る。日本ピアノホールディン グ㈱ 代表取締役社長