フクシマ以後、核による環境と人間の破壊は誰にも身近なものとなりました。個と種というジェンダー研究のテーマを中心にジェネレーションの複層的視点を取り入れつつ、未来の建設のための議論を交わします。過去の戦争の轍を踏むことなく核の脅威に直面する現代を生きるという、この難問について日仏比較をとおして考えます。フランス人の講演には逐次通訳がつきます。
プログラム
1. 松本伊瑳子
「分断を超えて、新たな私を産みだす他者―エレーヌ・シクスーの場合」
「新生と刷新―ハンナ・アレントとフランソワーズ・コランにおける「ジェネレーション」概念の展開」
3. 河野哲也
「日本の女性の個人をどうとらえるか―夏目漱石・与謝野晶子・平塚らいてうにおける種と個人の相克」
4. 木村信子
「高群逸枝が考える個と種―シモーヌ・ヴェイユ(1909―1943)という補助軸を得て―」
5. 合田正人
「生殖、溶解、別離―田辺元「種の論理」を強迫するもの」
6. エルヴェ・クーショ
「カタストロフのさなかにいる個、人類、動物たち」
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