ドビュッシー研究者である在仏のピアニストによるレクチャー・コンサート。ドビュッシーと自然の力、水とジャポニスムをテーマに、作曲の動機になった絵画もスクリーンに投影しながらご紹介します。「雨の庭」、「水の反映」、「喜びの島」等の代表作の他、未発表曲を織り交ぜてドビュッシーの音楽の世界を散歩します。
伊藤隆之
1961年生まれ。‘79年名古屋フィルとラフマニノフ・ピアノ協奏曲2番で演奏活動を始める。’84年、東京芸術大学卒業後、渡仏。‘85年、パリ・エコール・ノルマル・A・コルトー音楽院、高等演奏科卒業、同年よりジェルメーヌ・ムニエ教授のもとで研鑽を積み、’86年、同校コンサーティスト科卒業。ディプロム授与並びにパーフェクション科(研究科)に在籍を許可される。ポルト国際コンクール(ポルトガル)、エピナール国際コンクール(フランス)、カサドシュ国際コンクール(アメリカ)に入賞、並びにフォーレ演奏特別賞、現代音楽演奏賞などの受賞歴を持つ。又、‘87年、カサドシュコンクールでの演奏がニューヨーク・スタインウェイ社芸術家セクションに認められ、国際「スタインウェイ・アーティスト」に選ばれ、ニューヨークにて50万台目の同社記念ピアノに刻銘される。
現在パリに在住し、パリ・ショパン協会主催演奏会、ポルトガル・エストリル国際音楽祭客演等をはじめ、ヴィア・ノヴァ弦楽四重奏団(仏)、バリトンのカミ―ユ・モラーヌ(仏)、ウィーンフィルとの共演、ラジオ出演、コンセルヴァトワール審査員、音楽番組脚本制作等、フランス音楽を中心に幅広く活躍中。
2013年にはファビウス仏外相主催のノルマンディー印象派フェスティバルに在仏日本大使館の主催で客演。ドビュッシーのレクチャーコンサートをフランスの3都市で行う。2014年より同講演を東京、大阪、名古屋、三重、広島で、音楽大学での講義も含め展開中。
録音活動は、’97年、フランスのピエール・ヴェラニー社よりリサイタルCD「ドビュッシー・フォーレ・スクリャービン」でCDデビュー。‘98年よりフランスのアリオン社よりCD「ドビュッシー・ピアノ曲全集第1集」をリリース開始。ドビュッシーのピアノ曲を研究、発掘しながら「同第2集」「同第3集」「同第4集」を世界初録音も含めリリース。
作曲も数多く手掛けており、ドラマCDで宮沢賢治の「風の又三郎」の全音楽を担当、‘09年にリリース。その他ドラマCDでの編曲、演奏も行っている。
田近完、山崎冬樹、伊達純、ヴラド・ペルルミュテール、フランス・クリダ、ジェルメーヌ・ムニエの各氏に師事。