エスピオナージの歴史は12世紀のイタリア半島に遡ります。
サイバー空間の到来により、従来のエスピオナージ活動に加え、そのアプローチは大きく様変わりしています。サイバーエスピオナージは国家レベルでの知的所有権やビジネス機密情報の窃盗の目的としてのツールになっています。
自国のイノベーションを達成するためにデジタルトランスフォーメーションを国家の戦略とし、サイバーエスピオナージを利用している国も出ています。
AI、データ、IOTなど、今世紀の技術革新がもたらすデジタルな経済効果のインパクトは大きい。しかしその反面、イノベーションに潜むセキュリテイの脆弱性には今まで経験したことがないものであり、各国手をこまねているのが実情です。
本講演では、サイバーエスピオナージとは何か、誰がいかにして行なっているのか、国家、企業に多大な被害をもたらすサイバーエスピオナージの背景、現状(日本を含む各国の事例)、また、経済コストの視点から世界にもたらすインパクトについて解説をしていただき、また今後のインプリケーション展望についても言及していただきます。
新田容子
日本安全保障・危機管理学会・主任研究員・ロシア動向及びインテリジェンス担当 防衛大学 アドバイザリーボード・サイバー戦概論戦略担当英国王立国際問題研究所(チャタムハウス)国際安全保障チームメンバー G7サイバー専門家会合委員 EU-日本安全保障プロジェクト・サイバーセキュリティ担当 欧州連合・イスラエル・ドイツの「世界のリーダーズプログム」のメンバーに選出される