*DVD上映
『田舎司祭の日記』 Journal d'un curé de campagne
1950 / France / 115min. / noir et blanc / 日本語字幕付
監督・脚本:ロベール・ブレッソン/原作:ジョルジュ・ベルナノス/撮影:レオンス・アンリ=ビュレル/音楽:ジャン=ジャック・グリュネンヴァルト
出演:クロード・レデュ、アドリアン・ボレル、ニコール・ラドミラル
フランス北部の小さな村に若い司祭が赴任してくる。清貧のうちに生きる彼に対し、村人たちはその存在を受け入れようとはせず、それどころか司祭も信仰すらも蔑ろにするありさま。やがて司祭は胃を患い吐血する……。
司祭が綴る日記によって物語が進行するなか、ベルナノスの原作が内包していたものを、ブレッソンはいかに映画へと脚色したのか? 映画批評家アンドレ・バザンは『映画とは何か』のなかで本作に臨んだブレッソンに触れ、「他人の作品の剽窃(……)で満足するのではなしに、原作の優位をあらかじめ認めたうえで、それをスクリーンの上にほぼ同一の形で転写しようとする」と記している。この言葉から見えてくる映画と文学の関係をたどり直してみたいと思う──。
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