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バルトルシャイティスは『幻想の中世』(1955)で『百鬼夜行絵巻』を取り上げ、東西の中世図像の相互関係を分析しています。彼はどこから着想を得たのか。この問いを出発点に、師の美術史家フォシヨンから日仏会館館長を務めた東洋学者フーシェとアッカン、そしてグルセからマルローへとつながる東西美術比較研究の軌跡を辿ります。さらに、アッカンと親交した美術史家の吉川逸治、戦後初の文化使節団長となったグルセの通訳を務め、仏政府留学生となった日本美術史家の秋山光和へと続く日仏交流の知られざる「ファンタスティックな」ネットワークを検証します。
藤原貞朗 (ふじはら・さだお)
茨城大学人文社会科学部教授。五浦美術文化研究所所長。専門:美学・美術史。1967年大阪生まれ。大阪大学大学院文学研究科にて西洋美術史を専攻、1997~2000年にリヨン第2大学に留学。2002年より現職。主要著書:『オリエンタリストの憂鬱 フランス東洋学者とアンコール遺跡の考古学』(2008年、第26回渋沢・クローデル賞、第31回サントリー学芸賞)、『山下清と昭和の時代 「日本のゴッホ」の神話を超えて』(2014年、服部正との共著)など。翻訳:ガンボーニ著『潜在的イメージ』(2007年)、『ゾラ・セレクション美術論集』(2010年、三浦篤との共訳)、タルディ著『塹壕の戦争 1914-1918』(2016年)など多数。
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