※お申し込み方法についてはこちらのページをご参照ください。
––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––
フランスの社会学者・民族学者・人類学者マルセル・モースの『贈与論』は、「贈与」に関する古典的な名著であり、社会哲学や社会思想にも大きな影響を与え、その現代的な意義が再評価されてもいる重要な論考です。しかし、その構成は複雑であり、多様な読みを可能にする潜在力に溢れています。その複雑さを解きほぐしつつ、モースが主要な論点とするところを取りだし、その問題点と可能性を論じます。また、講師が研究対象とするマダガスカルにおける社会実践のなかから、モースの論点と響きあうものを抽出し、具体的な視点からモースの論考を位置づけます。