「一枚の絵の最良の解説は一篇のソネかエレジーかもしれない」とボードレールは言う(『1846 年のサロン』)。また、「詩人が批評家を宿していないことなどありえない」(ヴァーグナー論、1861 年)とも。彼のなかで詩人と批評家はどんなふうに一体をなすのだろうか。彼の見るところ、詩人と画家、それに作曲家は、「諸能力の女王」(『1859 年のサロン』)にしてあらゆる創造の本源とされる想像力の圏域をいかに共有するものなのか。形式も技法も異にする文学、美術、音楽はどのように浸透し合うのか。
ボードレール生誕二百年の機会に、「芸術照応」のしるしのもとに企画される本シンポジウムは、彼のなかで詩と反省的思考が培い合うさまに新たな光を当て、この詩人=批評家の歴史的重要性と今日的インパクトを考量する試みである。
特別企画として「ボードレールと女性」をめぐるラウンド・テーブルがプログラムに組まれ、これには現代日本を代表する二人の作家が登壇する。また、シンポジウムに先立って、「ボードレール・コンサート」が開催される。
※新型コロナウイルス感染症の感染状況により、開催方法を変更する場合があります。最新情報は(公財)日仏会館ウェブサイトにてご確認ください。
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関連イベント フランス音楽の夕べ「ボードレール・コンサート」
2022年6月2日(木)19 : 00-21 : 00 日仏会館ホール ...詳細
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●参加登録●
・申し込みは1日分ずつお願いします。2日目(6月19日(日))についてはこちらをご覧ください。
・参加方法により、申込み方法が異なります。日仏会館ホールにて参加希望の方はPeatixサイトから、オンライン視聴の方はZoomサイトからお申込み下さい(ホール定員は50名、オンラインは500名となっております)。
■日仏会館ホールでの参加(お申込みはPeatixサイトから)
★【ホール参加申し込み開始日時】5月25日(水)正午より
※お申し込み方法についてはこちらのページをご参照ください。
【当日は必ずチケットをご用意ください】
・Peatixアプリをスマートフォンに入れている方
Peatixでお申し込みをしたチケットは、Peatixアプリ(無料)に表示されます。紙のチケットは発行されず、スマートフォンがそのままチケットとなります。イベント当日は、Peatixアプリにチケットを表示させ、受付にてご提示ください。
▶︎Peatixアプリでチケットを確認し、表示させる方法(iPhoneの場合)
▶︎Peatixアプリでチケットを確認し、表示させる方法(Androidの場合)
・スマートフォンでアプリをダウンロードできない方、パソコンをご利用の方
Peatixのウェブサイト上でチケットをご確認ください。イベント当日は、パソコンから印刷したチケットを受付にてご提示ください。
【ご来場に際してのお願い】
次の方は来場をご遠慮ください
・37.5℃以上の発熱がある方
・新型コロナウイルス感染症患者の濃厚接触者の方
・咳、呼吸困難、全身倦怠感、 咽頭痛、倦怠感等の症状のある方
【ご協力のお願い】
・ご来館時はマスクをご着用ください。
・日仏会館入口、ホール入口にて、非接触での検温、体調等を確認させていただきます。その際、上記と同様の症状がある方は入館をお断りいたしますので、ご了承ください。
・咳エチケットにご協力ください。
■オンラインでの参加
※Zoom参加登録用フォームにアクセスして参加申し込みをしてください。
※申し込みが完了すると、Zoomからウェビナーへのリンクが記載されたメールがご登録されたメールアドレスに届きます。お申込みの際にメールアドレスを誤って登録すると、招待メールが届きませんのでご注意ください。
※当日の参加方法:申し込み完了後にZoomから届くメールに記載されていたウェビナーへのリンクをクリックして、ご参加ください。
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【プログラム】 ※フライヤーから一部内容を変更しました。
[6月18日(土)]
15:00(日本時間)
開会の辞
中地義和((公財)日仏会館副理事長・シンポジウム責任者)
中島厚志((公財)日仏会館理事長)
15:10 –16:30
ボードレールの詩学(Ⅰ)
司会:中地義和
● アントワーヌ・コンパニョン
(アカデミー・フランセーズ/コレージュ・ド・フランス名誉教授)
「反現代生活の画家」
● 鈴木和彦(明治学院大学)
「形見としての換喩」
● 吉村和明(上智大学名誉教授)
「〈サラ〉から〈ジャンヌ〉へ─ 初期ボードレールにおける詩の生成」
休憩
16:50–17:45
ボードレールの詩学(Ⅱ)
司会:海老根龍介
● 岩切正一郎(国際基督教大学)
「奇妙な友愛的平等」
● 鈴木啓二(東京大学名誉教授)
「現代生活と伝達不可能性─「貧しい者たちの眼」をめぐって」
休憩
18:15–19:10
ボードレールと美術(I)
司会:アンリ・セッピ
● 三浦 篤(東京大学)
「ボードレールとポスト・レアリスムの画家たち」
● アンドレア・スケリーノ(ローマ第三大学)
「ボードレールとベルギーの美術」
休憩
19:25–20:45
ラウンド・テーブル「ボードレールと女性」
司会:中地義和
● 平野啓一郎(作家)
「ボードレールの女性観の中心と周縁(或いは複数の中心)」
● 中島淑恵(富山大学)
「レスボス─ 女性同性愛とボードレール─」
● 松浦寿輝(作家)
「ボードレールの遅さ」
...............................................
[6月19日(日)]
15:00–15:55
ボードレールの詩学(Ⅲ)
司会:吉村和明
● オーレリア・セルヴォーニ(ソルボンヌ大学)
「「未開人」をめぐる想像力─ボードレールと原始芸術」
● 畠山 達(明治学院大学)
「どのように詩は書かれるのか? 「屑屋たちの葡萄酒」の場合」
休憩
16:10 –17:30
ボードレールと美術(Ⅱ)
司会:三浦 篤
● 吉田典子(神戸大学名誉教授)
「マネに捧げられた散文詩「紐」をめぐって」
● 冨成 信(群馬県立女子大学)
「ボードレールとアルフレート・レーテルの「反動的な詩篇」」
● ジャン=リュック・ステンメッツ(ナント大学名誉教授)
「パンギィイ=ラリドンを称えるボードレール」
休憩
18:00–18:55
ボードレールと音楽
司会:畠山 達
● 中地義和(東京大学名誉教授)
「ボードレール批評における音楽」
● アンリ・セッピ(新ソルボンヌ大学)
「ボードレールと音楽─ヴァーグナーの場合」
19:00–19:30
ボードレール・コンサートの映像上映
● 解説:鈴木啓二
休憩
19:40–20:35
ボードレールの受容(フランス国外での)
司会:アントワーヌ・コンパニョン
● 海老根龍介(白百合女子大学)
「日本におけるボードレール」
● アンドレ・ギュイヨー(ソルボンヌ大学名誉教授)
「国境を超えるボードレール。最初の兆候」
閉会の辞
ベルナール・トマン(日仏会館・フランス国立日本研究所所長)
鈴木啓二(シンポジウム学術責任者)
●同時通訳●
同時通訳には、Zoomの同時通訳機能を使用いたします。Zoom画面上にある「通訳」ボタンをクリックして、ご希望の言語を選択してください。
●その他●
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・ご利用のインターネット環境による映像・音声の乱れが発生しても、(公財)日仏会館は責任を負いかねますのでご了承ください。
・本シンポジウムは(公財)日仏会館が録画いたします。(公財)日仏会館以外の録画や録音は固くお断り申し上げます。
日仏会館のイベント等活動は、個人会員・賛助会員の皆様のご支援で成り立っております。