【講師】木下健司((一社)生命科学教育研究所)、古市泰宏((株)GF Mille)
【座長】小椋康光(千葉大学)、市川 厚(日仏薬学会会長)
【司会】安原眞人(帝京大学)

会場

日仏会館ホール

定員

70

言語

日本語

主催

日仏薬学会

共催

(公財)日仏会館

お問合せ

日仏薬学会ページ、メール sfjp1972@gmail.com

参加登録

日仏薬学会ページ、メール sfjp1972@gmail.com ※5月25日(水)より参加登録受付開始

mRNAの働きと安定性に必須の「キャップ」構造の発見、カタリン・カリコ博士のmRNAの細胞取込み技術の発見が大きく寄与しています。ノーベル賞受賞が期待される研究の軌跡が述べられます。一方、ポストコロナ時代に「新型コロナと人類の共生」をするには、迅速な感染判定と臨床症状判定が重要となります。木下博士は簡便、安価な新規PCR検査法を開発し、実践応用中です。PCR検査の課題と対応が述べられます。

 

※新型コロナウイルス感染症の感染状況により、開催方法を変更する場合があります。最新情報は日仏薬学会ウェブサイトにてご確認ください。

 

【記念講演1】

演題:新型コロナウイルス検査法とPCR検査の現場課題と対応について 

演者:木下健司(武庫川女子大学PCRセンター責任者、(一社)生命科学教育研究所代表理事)

要旨:PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)検査法は、一部のがんや遺伝性疾患の診断などに使われていたが、大規模な感染症の流行で採用されたのは新型コロナウイルスの検査が初めてである。検査法は、正確に加え、迅速、低リスク、多数検体処理が望まれる。木下博士の新規法は、唾液採取後の保管デバイスとして多孔質素材の水溶紙やPolyvinyl Alcoholスポンジを用い、ウイルス核酸の抽出・精製無しに、70℃、20分間乾燥でウイルス感染力を消滅させ、プール法で多数検体測定、偽陽性・偽陰性判定が可能。武庫川女子大学PCRセンターで実践、PCR検査の課題や対応を述べる。

 

プロフィール:

1980年関西学院大学大学院理学研究科修了、理学博士。1980年(株)東洋醸造、(株)旭化成研究員、1997年アメリカBrown大学、Research Professor、2003年DNAチップ研究所研究所長、2005年住友ベークライト研究員、技術顧問を経て、2006年武庫川女子大学薬学部教授、2020年武庫川女子大学PCRセンター責任者、現在は(一社)生命科学教育研究所理事長(アルコール体質遺伝子検査)、非常勤講師(山梨大学工学部、日本大学理工学部、昭和大学薬学部、武庫川女子大学薬学部など)、東京医科歯科大学医学部客員教授。

 

【記念講演2】

演題:キャップ構造の発見と、mRNAコロナワクチンへの応用の軌跡

演者:古市泰宏(新潟薬科大学客員教授、(株)GF Mille(ジーエフミレ) 最高顧問)

要旨:新型コロナウイルス感染症(Covid-19)が広がる中、ワクチンの効果が注目される。RNAウイルスのワクチンが短時間で完成できたのは、古市博士とカリコ博士の研究成果が大きい。古市博士はウイルスmRNAがS-アデノシルメチオニンによりメチル化されること、mRNAの5’末端にあるキャップ構造(m7GpppAm-)がmRNAの効率的なタンパク質合成とmRNAの細胞内安定性を増すことを発見した。カリコ博士はmRNAのウリジンをシュードウリジン変換すると外部mRNAの安定性と細胞取込み・機能を増すことを発見した。これらの研究成果によりmRNAワクチンが医薬品として開発された軌跡が述べられる。

 

 プロフィール:

1969年東京大薬学系大学院博士課程修了、薬学博士。1969年国立遺伝学研究所分子遺伝部研究員、1974年米国ロシュ分子生物学研究所研究員・室長、1984年日本ロシュ研究所・分子遺伝部部長、生物工学部門長を経て、1993年(株)エイジーン研究所取締役研究所長、 1999年(株)ジーンケア研究所設立、2018年岐阜大発ベンチャー(株)GF/Mille(ジーエフミレ)を設立、それぞれ代表取締役社長に就任、現在はGF/Mille最高顧門、新潟薬科大学客員教授など。主な受賞は「日本生化学会奨励賞」(1976年、mRNA キャップの発見・機能解明)、「日本医療研究開発大賞・文科大臣賞」(2021年、 キャップのコロナワクチン利用)。

 

プログラム

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開会の辞 市川 厚 (日仏薬学会会長 京都大学名誉教授)

 

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【記念講演1

演題 新型コロナウイルス検査法とPCR検査の現場課題と対応について

演者 木下健司  (武庫川女子大学PCRセンター責任者、(一社)生命科学教育研究所代表理事)

座長 小椋康光 日仏薬学会理事 千葉大学大学院薬学研究院教授

 

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【記念講演2

演題    キャップ構造の発見とコロナmRNAワクチンへの軌跡

演者  古市泰宏(新潟薬科大学客員教授、(株)GF Mille(ジーエフミレ) 最高顧問)

座長  市川 厚(日仏薬学会会長 京都大学名誉教授)

 

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閉会の辞 武田泰生(日仏薬学会理事 、鹿児島大学病院薬剤部 教授・薬剤部長)

 

登壇者名

司会    安原眞人 (日仏薬学会監事、帝京大学薬学部特任教授)

開会挨拶 市川 厚 (日仏薬学会会長、 京都大学名誉教授)

演題1 (演者)木下健司(武庫川女子大学コロナPCR検査センター責任者、(一社)生命科学教育研究所代表理事)

   (座長)小椋康光(日仏薬学会理事 千葉大学大学院薬学研究院教授)

演題2 (演者)古市泰宏(新潟薬科大学客員教授、(株)GF Mille(ジーエフミレ) 最高顧問)

   (座長)市川 厚(日仏薬学会会長 京都大学名誉教授)

閉会の辞 武田泰生(日仏薬学会理事 鹿児島大学病院薬剤部 教授・薬剤部長)

 

 

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