服飾史においてコルセットを脱ぎズボンを穿いた時から女性は自由と自立を獲得したと考えられています。1800年制定の女性のズボン着用禁止条例が21世紀にも存在していたという歴史的事実を発見し、『ズボンの政治史』(スイユ社、2010・2014)に著したクリステイーヌ・バール氏をお迎えし、ズボンの歴史を振り返ります。さらに、バール氏の著書の翻訳を手がける研究者たちがそれぞれの専門分野から、服飾およびモードにおいて女性がどのように表象され、女性性や男性性がどのように演出されていたかを、文学、芸術および女性史を通してジェンダーの視点から読み解きます。
※新型コロナウイルス感染症の感染状況により、開催方法を変更する場合があります。最新情報は日仏会館・フランス国立日本研究所ウェブサイトにてご確認ください。
プログラム
14:00-14:10
開 会 の 辞 西尾治子(日仏女性研究学会代表)
開会の言葉 ベルナール・トマン(日仏会館・フランス国立日本研究所所長)
14:10-14:45
基調講演
クリスティーヌ・バール(アンジェ大学教授)
「ズボンの政治史(フランス1789-2022)」
第一部
14:45-15:45
服飾とモード―フランス文学における女性表象と社会
司会:中山信子(早稲田大学演劇博物館)
「ゾラの『ボヌール・デ・ダム百貨店』における「女性の搾取」―「頭のないマネキン人形」―」
村田京子(大阪府立大学名誉教授)
「コレットにおける身体の表象―男装、舞台での身体表現、そして書くということ―」
吉川佳英子(愛知工業大学教授)
休憩[ 15:45-15:50 ]
第二部
15:55-17:25
服飾のイメージをめぐる男性性・女性性
司会:辻山ゆき子(共立女子大学)
「19世紀後半における男装をした女性ダンサーの役割とイメージ」
丹羽晶子(お茶の水女子大学大学院博士後期課程)
「19世紀フランスにおけるオリエントの女性ダンサー表象にみるズボン」
渡辺采香(お茶の水女子大学大学院博士後期課程)
「19世紀フランスにおける男児服と初めてのズボン」
新實五穂(お茶の水女子大学准教授)
休憩[ 17:25-17:35 ]
第三部
17:35-18:25
パネルディスカッション・質疑応答
司会:西尾治子
討論者:クリスティーヌ・バール、村田京子、吉川佳英子、新實五穂、丹羽晶子、渡辺采香
18:25-18:30
閉会の挨拶
志田道子(日仏女性研究学会)
【ご来場に際してのお願い】
次の方は来場をご遠慮ください
・37.5℃以上の発熱がある方
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