フランツ・ファノン(1925-1961)は、アルジェリアで精神科医として活動する一方で、独立戦争に積極的に身を投じた人物です。彼は、『黒い皮膚・白い仮面』(1952)、『地に呪われたる者』(1961)、『アフリカ革命に向けて』(1964)などを通じて植民地の精神的、文化的側面にも鋭い分析を遺し、ポストコロニアル理論の先駆者として広く知られています。アルジェリア独立後60年余を経て、人口動態、環境的正義、地政学的要因からグローバルサウスが脚光を浴びるいま、父方のルーツをアルジェリアにもつブルビナ氏がファノンの業績を問い直します。
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