定員に達しましたのでお申込みを締め切りました。
日仏会館の創設100周年に際して、渋沢栄一の視点から日仏関係を振り返ります。ポール・クローデルとともに日仏会館の創設に尽力した渋沢栄一はフランスと世界をどのようにみていたのでしょうか。このシンポジウムでは「渋沢栄一とフランス」のかかわりを多面的に考えます。幕末のフランス歴訪で渋沢が遭遇したフランスの思想と文化、渋沢の田園都市構想とフランス企業、渋沢栄一の国際主義と女性像、サンシモン主義や儒教とのかかわり、日米関係と日仏関係――これら多彩な論点からは100年前の渋沢栄一が現代に投げかけたメッセージも読み取れるでしょう。
こちらはシンポジウム初日のページです。シンポジウム2日目(3月8日(金))はこちらからご覧いただけます。
[プログラム]
(一日目)3月7日(木)14 :00 – 18 :00
14:00 開会挨拶
中島厚志((公財)日仏会館理事長)
フィリップ・セトン(駐日フランス大使)
トマ・ガルサン(日仏会館・フランス国立日本研究所所長)
第一部 14:15 - 15:45
渋沢栄一とフランス・欧州の影響(司会 矢後和彦・早稲田大学)
14:15 - 14:45
鹿島茂(明治大学名誉教授)「渋沢栄一の都市論:鉄道建設から田園都市構想へ」
14:45 - 15:15
島田昌和(文京学院大学)「近代日本におけるフランスとドイツ-渋沢栄一の視点から」
15:15 - 15:45 ディスカッション
15:45 - 16:15 休憩
第二部 16:15 – 17:45
渋沢栄一とフランス企業(司会 トマ・ガルサン フランス国立日本研究所所長)
16:15 - 16:45
矢後和彦(早稲田大学)「日仏間の技術移転:グローバル経済史の文脈から」
16:45 - 17:15
クリスチャン・ポラック(株式会社セリク代表取締役社長)「渋沢栄一とフランス企業」
17:15 - 18:00
座談 日仏経済交流と渋沢栄一の伝統
(二日目)3月8日(金)10 :00 – 17 :30
第三部 10:00 – 12:30
渋沢栄一における宗教、倫理とフランス(司会 ベルナール・トマン フランス国立東洋言語文化学院)
10:00 – 10:30
伊達聖伸(東京大学)「渋沢栄一の精神的右腕・姉崎正治のフランス・ネットワーク」
10:30 – 11:00
エディ・デュフルモン(ボルドー・モンテーニュ大学)「渋沢栄一と中江兆民の利義思想:明治時代日本におけるフランスの経済的自由主義の導入と儒教について」
11:00 – 11:30
パトリック・フリダンソン(フランス国立社会科学高等研究院)「渋沢栄一とサン=シモン主義」
11:30 – 12:00
三浦信孝(中央大学名誉教授)「1924年:日仏会館の創立と排日移民法の衝撃 ‐ 国際連盟協会会長渋沢の世界平和活動」
12:00 – 12:30 ディスカッション
12:30 – 14:00 休憩
第四部 14:00 – 16:00
渋沢栄一と国際関係の諸問題(司会 パトリック・フリダンソン フランス国立社会科学高等研究院)
14:00 – 14:30
ミッシェル・ワッセルマン(立命館大学)「クローデル、渋沢と日仏会館」
14:30 – 15:00
ジャネット・ハンター(ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス)「「時をよく知る」:渋沢栄一の女子教育に対する意見について 」
15:00 – 15:30
ベルナール・トマン(フランス国立東洋言語文化学院)「1920年代日本における国際主義者とフランスの社会自由主義者」
15:30 - 16:00
三牧聖子(同志社大学)「渋沢栄一:国際協調とナショナリズム」
16:00 – 16:30 休憩
16:30 – 17:15 ディスカッション
17:15 – 17:25 閉会の辞
井上潤(渋沢史料館顧問)
[講師プロフィール]
井上潤(渋沢史料館顧問)『渋沢栄一―近代日本社会の創造者』(山川出版社、2012年)、『渋沢栄一伝――道理に欠けず、正義に外れず』(ミネルヴァ書房、2020年)はじめ渋沢栄一研究の第一人者。
ミシェル・ワッセルマン(立命館大学名誉教授)日仏文化交流史、関西日仏学館・元館長。Claudel Danse Japon (Éditions classiques Garnier, 2012)ほかクローデルと日本文化に関する著書多数。『ポール・クローデルと黄金の聖櫃 〈詩人大使〉の文化創造とその遺産』(ミッシェル・ワッセルマン、立木康介との共訳、水声社、2022年)等の翻訳でも知られる。関西日仏学館・元館長。
鹿島茂(明治大学名誉教授)フランス文学、文芸評論。『渋沢栄一―道徳的であることが最も経済的である』(文藝春秋・文春ムック、2021年)ほか著書多数。古書・稀覯本を集成した「鹿島茂コレクション」でも広く知られる。
トマ・ガルサン(日仏会館・フランス国立日本研究所所長)日本文学、日仏会館・フランス事務所所長。Mishima, écrits sur le théâtre (Éditions Akatombo, 2023)はじめ三島由紀夫研究の専門家。
島田昌和(文京学院大学)『渋沢栄一の企業者活動の研究―戦前期企業システムの創出と出資者経営者の役割』(日本経済評論社、2007年)はじめ渋沢栄一と経営史に関する専門的研究者。学校法人文京学院理事長。
伊達聖伸(東京大学)宗教史。『ライシテ、道徳、宗教学 もうひとつの19世紀フランス宗教史』(勁草書房、2010年)、『ライシテから読む現代フランスー政治と宗教のいま』(岩波書店、2018年)はじめライシテ研究の第一人者。
エディ・デュフルモン(ボルドー・モンテーニュ大学)日本思想史。主著はRousseau au Japon : Nakae Chômin et le républicanisme français (1874-1890) (Presses Universitaires de Bordeaux, 2018)。中江兆民『民約訳解』『三粋人経綸問答』等の仏訳でも知られる。
ベルナール・トマン(フランス国立東洋言語文化学院)日本社会政策史・労働史。主著はLa naissance de l’État social japonais : Biopolitique, travail et citoyenneté dans le Japon impérial (1868-1945) (Presses de SciencesPo, 2015), Le salarié et l’entreprise dans le Japon contemporain : Genèse, forme et mutations d’une relation de dépendance (Les Indes Savantes, 2008). 日仏会館・フランス国立日本研究所前所長。
パトリック・フリダンソン(フランス国立社会科学高等研究院)経営史。Reimagining Business History (with Philip Scranton, Johns Hopkins University Press, 2013)(邦訳『経営史の再構想』蒼天社出版、2018年)ほか著書多数。『グローバル資本主義の中の渋沢栄一―合本キャピタリズムとモラル』(橘川武郎との共編著、東洋経済新報社、2014年) はじめ渋沢栄一に関する国際的共同研究でも知られる。
クリスチャン・ポラック(株式会社セリク社長)日仏交流史。主著は『絹と光―知られざる日仏交流100年の歴史』(アシェット婦人画報社、2002年)。« The Washington Conference and the French-Japanese relations », Transactions of the International Conference of Orientalists in Japan, Tōhō Gakkai (Institute of Eastern Culture), 1979等、外交史にも詳しい。
三浦信孝(中央大学名誉教授)フランス文学。『現代フランスを読む 共和国・多文化主義・クレオール』(大修館書店、2002年)ほか著書多数。
三牧聖子(同志社大学)国際関係論・政治外交史。『戦争違法化運動の時代―「危機の20年」のアメリカ国際関係思想』(名古屋大学出版会、2014年)、『Z世代のアメリカ』 (NHK出版、2023年)はじめ著書多数。
矢後和彦(早稲田大学)フランス経済史・経営史。『フランスにおける公的金融と大衆貯蓄 1816-1944』(東京大学出版会、1999年)、The Financial History of the Bank for International Settlements (Routledge, 2013).
ジャネット・ハンター(ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス)日本近代経済史・ジェンダー史。‘Deficient in Commercial Morality’? Japan in Global Debates on Business Ethics in the Late Nineteenth – Early Twentieth Century (Palgrave, 2016), Women and the Labour Market in Japan’s Industrialising Economy: The Textile Industry before the Pacific War (Routledge, 2003)(邦訳『日本の工業化と女性労働――戦前期の繊維産業』有斐閣、2008年)はじめ著書多数。
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