日仏会館100年の活動を幕末以降の歴史の中に置き、時間軸の中でこれを反省的に振り返り、次の100年を展望します。フランスとの出会い、憧憬、対話、葛藤は、日本語世界に何をもたらしたのでしょう。フランスに何を発信したのでしょう。100年前に創設された日仏会館は、そこでどのような役割を果たしたのでしょうか。本シンポジウムは、この問題を日本の歴史学の文脈で考えます。その際、問題観の転換と広がりに応じて、大きく四つの時期にわけ、四人の論者が具体的テーマに即して報告します。
プログラム
司会:長井伸仁・前田更子
13:00 趣旨説明
13:05 高橋暁生「二人の箕作と近代日本における「フランス史」の黎明」
13:35 小田中直樹「火の翼、鉛の靴、そして主体性:高橋幸八郎と井上幸治の「フランス歴史学体験」」
14:05 休憩
14:15 高澤紀恵「ルゴフ・ショックから転回/曲がり角、その先へ——日仏会館から考える」
14:45 平野千果子「フランス領カリブ海世界から考える人種とジェンダー——マルティニックの作家マイヨット・カペシアを素材として」
15:15 休憩
15:30 コメント1 森村敏己
15:45 コメント2 戸邉秀明
16:10 質疑応答ならびに討論