日仏文化講演シリーズ第389回
2004年に死去した哲学者ジャック・デリダのドキュメンタリー映画『ジャック・デリダ──思考の勇気』の上映後、専門家による講演会を行います。本作は、映像作家ヴィルジニー・リナールとデリダの伝記著者ブノワ・ペータースによるもので、デリダのテクストと関係者の証言（ジャン＝リュック・ナンシー、アヴィタル・ロネル、エティエンヌ・バリバール、フィリップ・ソレルス、エリザベト・ルーディネスコなど）からなり、貴重な資料映像が用いられています。講師の方からは、デリダの展開した脱構築の思想が危機的状況を生きる私たちにとってもつ意義について解説をいただきます。
講師プロフィール
西山雄二
1971年生まれ。東京都立大学教授。現代フランス思想。著書に『異議申し立てとしての文学──モーリス・ブランショにおける孤独・友愛・共同性』（御茶の水書房、2007年）、『哲学への権利』（勁草書房、2011年）、編著書に『ジャン=リュック・ナンシーの哲学: 共同性、意味、世界』（読書人、2023年）、訳書にジャック・デリダ『哲学への権利』（全2巻、みすず書房、2014-2015年）、『獣と主権者』（全2巻、白水社、2014-2016年）など。