7月28日(土)の本講座は、予定通り開催いたします。
ただし、天候状況によってはプログラムを変更する場合があります。
明治半ばの東京に生まれ、80余年の人生の半分以上をフランスで過ごし、晩年にはフランス国籍を取得し、死後は北フランスの街ランスの土となった画家・藤田嗣治。2018年は藤田の没後50年にあたり、大規模な回顧展が7月末より東京都美術館(上野、7月31日-10月8日)で開かれる機会にあわせ、藤田を再考するシンポジウムを日仏会館で催します。基調講演に作家・堀江敏幸氏をお迎えし、さらに研究者や美術館学芸員による最新のトピック、研究成果を交えた発表で、この画家をいっそう多角的にとらえ直し、回顧展をより深く鑑賞する一助になることを願っています。
プログラム
13:00-13:15 挨拶・主旨説明
挨拶: 篠田勝英(日仏会館常務理事、白百合女子大学)
司会 林 洋子(文化庁)
13:15-14:15 基調講演
「書き手としての藤田」堀江敏幸(早稲田大学)
14:15-14:45 報告
「藤田とバレエ『白鳥の湖』」安達 悦子(東京シティバレエ団芸術監督)
(休憩)
15:00-15:30 報告
「日記のなかの藤田」 古田 亮(東京藝術大学美術館)
15:30-16:0 報告
「藤田と挿絵本」松岡 佳世(ベルナール・ビュフェ美術館(三島))
16:00-16:30 報告
「藤田の〈小さな職人たち〉」今井敬子(ポーラ美術館(箱根))
16:30-16:55 質疑応答・おわりの挨拶
堀江敏幸
作家、フランス文学者、早稲田大学教授。2016年に人文書院より刊行された藤田書簡集(1913-1916)の巻頭テキストを執筆。
安達悦子
東京シティバレエ団芸術監督、東京藝術大学他音楽大学講師。2018年3月東京シティ・バレエ団の創設50周年にあわせ藤田が1946年に手がけた「白鳥の湖」の舞台装置を再現。
古田 亮
東京藝術大学美術館准教授。藤田の母校の後身である東京藝術大学に寄贈された藤田の日記類の整理公開の陣頭指揮にあたる。2010年『俵屋宗達』でサントリー学芸賞受賞。
松岡佳世
ベルナール・ビュフェ美術館(三島)学芸員。「藤田嗣治 本のしごと」展(2018年)を担当。
今井敬子
ポーラ美術館(箱根)学芸課長。ポーラ美術館は国内で藤田作品をもっとも数多く収蔵する。雑誌『ふらんす』で巻頭エッセイ連載中。
林 洋子
美術史家、文化庁芸術文化調査官。2009年『藤田嗣治―作品をひらく』で渋沢・クローデル賞ルイ・ヴィトン ジャパン特別賞、サントリー学芸賞受賞。
画像 d'Ora (Dora Kallmus)
©ullstein bild / Uniphoto Press
[関連展覧会]
「没後50年 藤田嗣治展」
東京都美術館: 2018年7月31日(火)~10月8日(月・祝)
京都国立近代美術館: 2018年10月19日(金)~12月16日(日)
「没後50年 藤田嗣治 本のしごと 文字を装う絵の世界」
目黒区美術館: 2018年4月14日(土)~6月10日(日)
ベルナール・ビュフェ美術館: 2018年6月23日(土)~10月30日(火)
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