Soirée sur le Manyôshû Conférence « Traduction intégrale du Manyôshû par René Sieffert et le développement de la japonologie » suivie d’un concert sur le Manyôshû chanté sur les paroles de yamato-kotoba et en français
講演 松原秀一Matsubara Hideichi (慶應義塾大学名誉教授)
歌 辻 友子Tsuji Tomoko (ソプラノ歌手)
参加費:1,000円(学生500円、日仏会館会員無料) 定員120名 要事前参加登録
ルネ・シフェール氏の万葉集仏語訳は、4500 首の大和言葉で書かれた和歌を訳すという難しい作業であり、正に偉業といえる。フランス文学者の松原秀一氏がその偉業とルネ・シフェール氏にいたるフランス日本学の歩みについて講演する。そのあとで、万葉歌手として知られる辻友子さんが、シフェール訳のフランス語万葉歌と大和言葉の万葉歌を歌う。オリジナル曲をつけたものや朗誦で表現する。また、ほかにフランス歌曲・日本歌曲も披露する)。
■プログラム
第1部 松原秀一講演 45分
「ルネ・シフェール『万葉集』全訳とフランス日本学の歩み」
第2部 辻友子コンサート 45分 (ピアノ伴奏・辻あやか)
① フランス歌曲を歌う ~Gabriel Fauré の歌曲から~
Mandoline (詩 Paul Verlaine)
Après un rêve (詩 Romain Bussine)
② フランスピアノ曲 <ピアノ独奏・辻あやか>
Ravel 作曲 組曲『鏡』より「洋上の小船」
③ 万葉を歌う (ルネ・シフェール訳仏語朗誦を入れて)
1 大和には 群山あれど 取りよろふ 天の香具山 登り立ち
国見をすれば 国原は煙立ち立つ 海原は鴎立ち立つ うまし国そ
蜻蛉島 大和の国は (舒明天皇 巻1-2)
2 み空行く 月の光に ただ一目 相見し人の 夢にし見ゆる
(安都扉娘子 巻4-710)
3 我が宿の いささ群竹 吹く風の
音のかそけき この夕べかも (大伴家持 巻19-4291)
④ 日本歌曲を歌う
この道 作詞 北原白秋 作曲 山田耕作
浜辺の歌 作詞 林 古渓 作曲 成田為三
松原秀一(まつばらひでいち) Matsubara Hideichi
1930 年フランス グルノーブルで生まれる。慶応義塾大学大学院仏文科修士修了。専攻は中世フランス文献学。パリ東洋語学校やフランス高等実習院などで教鞭をとる。慶應大学を退職後、またパリに住み、講演や研究生活をつづける。85 年にはフランス政府よりレジオン・ドヌール勲章を授与された。慶應義塾大学名誉教授。フランス国立ポワティエ大学名誉博士。日仏会館常務理事を長く務めた。
辻 友子(つじともこ) Tsuji Tomoko
ソプラノ歌手。福岡教育大学音楽課程卒業。故関屋晋率いる「晋友会合唱団」に所属し、小澤征爾、若杉弘、朝比奈隆、ブーレーズ、メシアンら世界的指揮者の合唱指導を受け、数多くの舞台に立つ。2002 年リサイタルデビュー。その後、日本語の美しい語感を表現したいとの考えから、万葉歌手として万葉集の歌にオリジナル曲をつけたり、朗誦で表現する独特の世界を作り出した。大和心を現代に伝える日本歌曲にも力を入れている。
辻あやか(つじあやか) Tsuji Ayaka
桐朋音楽大学ピアノ専攻科3 年に在学。15 歳でリサイタルデビュー後、母である万葉歌手辻友子のリサイタルでの伴奏やソロ演奏を中心に活動を続ける。古典から現代音楽までオールラウンドにこなせる演奏家を目指している。