都市における鉄道の役割は世界的規模で重要性を増しています。ひと昔前はヨーロッパ、北米東海岸、日本の大都市だけにしかなかった都市鉄道のネットワークが、今日では東アジア、東南アジア、インド、中近東などでも目覚ましい普及を見せています。
いま世界の都市鉄道は、無人運転、新しい列車制御方式(CBTC)、省エネルギー化、メンテナンスの効率化、ICカードを活用した出改札自動化、わかりやすい案内情報システム、旅客の安全と治安対策など、多岐にわたる課題に挑戦していますが、とりわけフランスと日本はそれぞれ最も先進的な分野を切り開きつつあると言えましょう。
今回のシンポジウムは、パリ交通公団(RATP)、フランス運輸・整備・ネットワーク科学技術研究所、アルストム社の専門家をお招きし、JR東日本、鉄道総研、東京地下鉄、元東京都交通局の専門家とともに都市鉄道の今日的課題を明らかにし、近未来に向けて解決の道筋を示そうとする試みです。本シンポジウムの開催に当たり、皆様のご参加をお待ち申し上げます。