フランスを代表する精神分析家ジャック・ラカンによる、パリ・サンタンヌ病院における公開診察の、唯一現存する記録の朗読劇。ラカン役には日本を代表するミュージシャン、作詞家で精神分析家である、きたやまおさむ 北山修が、患者ジェラール役には、ラカン派精神分析家でこの公開診察記録を翻訳・出版した本人である小林芳樹が扮する。そして役を終えた二人は、精神分析セッションにおける劇的効果や演劇論、国際社会における日本文化について語り合う。
プログラム
13:30-15:30 「ラカン患者との対話」(人文書院 小林芳樹著)の中の、公開診察記録部分の朗読劇
ラカン役:北山 修
患者ジェラール役:小林芳樹
15:30 - 15:50 休憩
15:50 - 17:30 北山修と小林芳樹の対話
司会:加藤敏
北山修
1946年兵庫県生まれ。精神科医、精神分析家。1972年、京都府立医科大学卒業後、ロンドンのモーズレイ病院およびロンドン大学精神医学研究所にて2年研修。帰国後北山医院(現南青山心理相談室)院長。1991年より九州大学教育学部で教鞭をとり、2010年3月まで九州大学大学院人間環境学研究院・医学研究院教授。九州大学名誉教授、日本精神分析協会会長。「悲劇の発生論」(増補版、金剛出版、1988)「幻滅論」(みすず書房、2001)、「劇的な精神分析入門」(みすず書房、2007)など著書多数。同時にミュージシャンとして、1965年、大学在学中にザ・フォーク・クルセダーズ結成に参加し、67年「帰ってきたヨッパライ」が代表作。作詞の仕事を続け、71年「戦争を知らない子供たち」で日本レコード大賞作詞賞を受賞。現在、平仮名のペンネームを使用している。
小林芳樹
1973年生まれ。精神科医、ラカン派精神分析家。2000年に京都府立医科大学を卒業。2006年~2011年にフランス政府給費留学生としてパリ第8大学精神分析学科大学院に留学し、同学科修士号取得。ラカンから最良の理解者として名指しされたジャック=アラン・ミレールに直接指導を受ける。現在、国立病院機構東尾張病院に勤務の傍ら、大橋クリニック(名古屋市)や東京などで精神分析を実践している。著書に、「精神分析の名著」(共著、中公新書、2012)、「ラカン 患者との対話」(人文書院 2014)。精神保健審判員として、精神鑑定にも従事している。
画像 絵:永 六輔
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