シンポジウム 初日 11月3日(土)、二日目 4日(日)
両日とも参加される方は各日参加登録をお願いいたします。
ポール・クローデル(1868-1955)は20世紀のフランスを代表する詩人・劇作家(のひとり)であり、また有能な外交官として1921年から1927年まで駐日フランス大使を務め、1924年には渋沢栄一と協力して日仏会館を創立した。 畢生の大作といわれる戯曲『繻子の靴』が日本滞在中に執筆されたことはよく知られている。2018年はクローデルの生誕150年という記念すべき節目にあたる。それを機に、「東洋の偉大な書物」と呼んだ日本から彼は何を受け取り、日本に何を与えたのか、日本は彼にとって何であったのかを包括的に振り返り解き明かすことを、日仏のクローデル研究者たちが試みる。2日間にわたる発表と議論を通して、クローデルの日本理解、伝統芸術の発見、カトリック、日仏交流など、彼の日本における足跡をたどり、日本の文化・社会のクローデルへの影響関係を探り、それが現在の日仏交流の礎となっていることを再検証する。
2018年11月3日(土)11 :00~17 :40
11:00 開会
開会の辞
芳賀 徹(東京大学名誉教授)
ローラン・ピック(駐日フランス大使)
11:20 基調講演
ポール・クローデルの懐深い生き方に学ぶ
福井憲彦((公財)日仏会館理事長)
第1部 日本への道程
司会 三浦信孝((公財)日仏会館副理事長)
11:50 クローデル、マラルメ、そして日本
渡邊守章(東京大学名誉教授、演出家)
12:30 昼食
第2部 日本を読み解く
司会 篠田勝英((公財)日仏会館常務理事)
13:50 ポール・クローデル 日本の旅人
井戸桂子(駒沢女子大学)
14:30 ものの「ああ性」を求めて―クローデルと日本文化
大出 敦(慶應義塾大学)
15:10 コーヒーブレーク (~15 :40)
第3部 日本の息吹
司会 根岸徹郎(専修大学)
15:40 ある詩法の深化―3回にわたる日本滞在を通して
カトリーヌ・マイヨー(セルジー・ポントワーズ大学名誉教授)
16:20 劇作家クローデルと日本演劇参照―戦略的使用か
パスカル・レクロアール(フランシュ・コンテ大学)
17:00 クローデルゆかりの地―日本画家山元春挙の大津別邸
ミッシェル・ワッセルマン(立命館大学)
2018年11月4日(日)10 :30~17 :50
第4部 日本への視点
司会 支倉崇晴(東京大学名誉教授)
10:30 ポール・クローデルの日本―直観的「共同出生」とカトリック的「叙階」
ドミニック・ミエ=ジェラール(パリ・ソルボンヌ大学)
11:10 日本における宣教師の庇護者 ポール・クローデル
上杉未央(武蔵野大学)
11:50 ポール・クローデルと宗教学―西洋から日本へ
フランソワ・ラショウ(フランス国立極東学)
12 :30 昼食
第5部 日仏間の橋
司会 岡 眞理子(日仏会館常務理事)
13:50 仏領インドシナ問題
篠永宣孝(大東文化大学)
14:30 フランス航空軍事顧問団と日本航空産業
クリスチャン・ポラック(明治大学客員教授)
15:10 日仏文化機関の創立者ポール・クローデル
三浦信孝((公財)日仏会館副理事長)
15:50 総括
中條 忍(青山学院大学名誉教授)
16:10 休憩(~16:20)
16:20 『百扇帖』
ビデオ上映とコンサート
紹介 ローラン・テシュネ(アンサンブル室町主宰)
ビデオ上映 アンサンブル室町
演奏 首藤 匠(日本舞踏)
須賀麻理江(バロック・ヴァイオリン)
堀内由紀(第二ヴァイオリン)
17:40 閉会の辞
坂井セシル(日仏会館・フランス国立日本研究所所長)