第41回 渋沢・クローデル賞 本賞
本賞
谷口良生 氏
『議会共和政の政治空間——フランス第三共和政前期の議員・議会・有権者たち』
京都大学学術出版会、2023
1987年、鹿児島県生まれ。2020年、京都大学大学院文学研究科歴史文化学専攻博士後期課程修了(博士(文学))。日本学術振興会特別研究員SPDを経て、2022年4月より明治大学文学部専任講師。主著として『議会共和政の政治空間』(京都大学学術出版会、2023年)。共著として『はじめて学ぶフランスの歴史と文化』(ミネルヴァ書房、2020年)など。
受賞者の言葉 |
このたびは、第41回渋沢・クローデル賞本賞をいただき、大変光栄に存じます。ご選考くださった先生方や関係者・団体のみなさま、また本書の完成までにご助言や激励などをくださったみなさまに、心より感謝申しあげます。 |
選評 |
評者 伊達聖伸(東京大学教授) フランス政治の特徴のひとつとして、中央の有力政治家が地方の議員や首長でもあることを挙げることができる。議員職の兼任は、七月王政期に始まり、第二帝政期に実践が広まり、第三共和政前期に定着したとされる。本書は、この第三共和政前期の動向に焦点を合わせ、議会共和政の政治空間がどのように形成されていったのかを、歴史学の観点から描き出した労作である。 |